頸髄損傷について
寒い日は身体が固まります、ヤマシュウです。
ちなみに「ギャグが寒い」といわれると心が固まります。
バリアフリーな世の中で、自分らしく生きる方法をさがしてます!
今日は、簡単に僕の障がい=頸髄損傷について書いてみます。
頸髄損傷とは
よく脊髄損傷と頸髄損傷という言葉が使われますが、
背骨の中には『脊髄』という神経の束があります。
脊髄は手足を動かしたり、痛み・温度などを感じる神経のことで、
脳につながっています。
その脊髄の中で脳から一番近い首の骨にあたる部分を『頸髄』といいます。
この脊髄を損傷することを脊髄損傷といい、
その脊髄の1部である頸髄を損傷することを頸髄損傷といいます。
(下図参照)
頸髄からは頸神経とよばれる神経が8対のびています。
上からC1~C8とよばれておりC1に近くなるにつれて障害の程度が大きくなります。
*僕はC5部分を損傷して、残存機能はC4,5レベルになります。
脊髄(頸髄)を損傷すると胸から下がマヒしますので立つことも歩くこともできなくなります。
腕の動きは損傷部分によって微妙に変わりますが、
C5の場合腕は曲げれますが、伸ばすことは出来ません。
C6を損傷すると手首は動かせるけど指は動かせません、
C7を損傷した人は少し指を動かすことができる様です。
また、腹筋や背筋などの体幹もマヒするので、
姿勢の維持が難しく、車椅子では保てる姿勢も、
普通のいすになると座位を維持できなくなる人が多いです。
*僕もバランスを崩して何度か車椅子から落っこちました。
痙性について
マヒした足が意志とは関係なく動いたり、
けいれんを起こすことを痙性(けいせい)といい、
ひどい場合は1分以上続き痛みも伴うこともあります。
この痙性を抑える薬もあります。
知覚神経障害
マヒしている部分は、痛み、熱さ、冷たさなど温度の感覚もわかりません。
このため、怪我がわからず、やけどや褥創(じょくそう=床ずれ)ができやすいです。
褥創とは、同じ身体の部位が長時間圧迫されることで血行不良となり、
そこの皮膚や肉が死んでしまうことです。
悪化すると感染症をおこし、死に至ることもあります。
※実際に僕も踵にできた褥瘡から感染して重度な肺炎にかかり、
2週間記憶が無く人工呼吸器をつけて死をさまよったことがありました。
体温調整
頸髄を損傷すると暑さによって汗が出ませんので、
気化熱による体温調節が困難で、
夏場はエアコンや霧吹きなどで外部からの調整が必要です。
冬場も寒い中で長時間いると低体温になります。
起立性低血圧
身体を起こすと血液が下に下がりますが、
血液を上に押し戻す力が少ないので、
貧血をおこしやすくなります。
受傷当時は毎朝車椅子に乗ると貧血で意識が無くなりそうになりました。
この他にも、排泄機能障害、様々な合併症や機能障害がありますが、
損傷個所とダメージの大きさによって、症状はそれぞれ変わってきます。
まとめ
このような症状も、適切な医学的情報に基づいたケアと、
継続したリハビリを行うことで、
困難はありながらも日々の生活を安全に送ることができるようになります。
いずれにせよ、スポーツ事故、交通事故、病気など、
いつ何時、誰にでもが起こりうる事ですので、
皆さんはくれぐれも怪我には十分注意して日々の生活を送って頂いたうえで、
このような障がいについて少しでも知っていただければ幸いです。
今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。